宮本監督解任...  負の連鎖が終わるのはいつになるのか

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現時点で18位と降格権に沈むG大阪が宮本監督との契約解除を発表した。

 

宮本恒靖監督は現在44歳。U17からA代表まで全世代でキャプテンを務め、Aマッチ71キャップを誇る正真正銘日本のレジェンド。クラブ初のリーグ優勝時のキャプテンであり、サポーターからの人気も高い。

ユースとU23を経て18年レヴィクルピ解任に伴いトップチーム監督に就任、16位に沈んでいたチームを9連勝含む10勝3分4敗と立て直し9位での残留に導き、19年7位 20年2位と若手監督としては十分な結果を残していた。

今シーズンは序盤でチーム内クラスターが発生した影響もあり消化試合数は少ないものの、未消化分を3ptで計算しても首位川崎と17pt 2位名古屋と7ptの差があり優勝やACL圏内は絶望的。

攻守に渡り戦術が見えず、交代策もワンパターンと勝てる要素が見つからないような試合が続いている。もちろん前述したクラスターの影響も考慮しなければならない。しかし昨年までも厳しい言い方をすれば選手が良いから勝っているという試合も少なくなかったように感じるし、このまま続けたところで川崎や名古屋との名古屋との差が縮まる見込みは薄いだろう。

 

しかしだ、根本的責任は本人のものではない。今Jを席巻しているフロンターレの鬼木監督を見てみると、名将風間八宏の下5年間しっかりと「研修」した上で満を持して前年度3位のチームを引き継いでいる。本人の意図しないタイミングで降格圏のチームを引き継いだ宮本とは大違いである。

これで宮本恒靖のキャリアに傷がついた、ガンバがレジェンドのキャリアを傷つけるのは二度目だ。2012年の降格時には今回暫定で指揮を取る松波正信も憂き目にあっている。黄金期をもたらした監督の後任選びを間違えてという流れも同じだ。

そしてこれはまた繰り返される可能性がある。Covid19の影響で外国人監督招聘も簡単ではないだろうが、手頃な人気OBでサポーターのご機嫌を取る人事では何も解決しない。目先のことだけではなく10年20年未来を見据えたプランがあるのか、G大阪の決断には注目だ。